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うす毛の分類

うす毛の分類

近年、うす毛に悩む方の数は増加傾向です。その一方でうす毛の原因は様々です。
遺伝や外傷、アレルギー、ストレス等、それぞれの原因に合わせて適切な治療を出来るだけ早く行うことで、最大の治療効果を得られる事になります。
ここでは代表的なうす毛について簡単に説明します。

うす毛の分類

男性型脱毛症 (AGA)

男性において最も一般的な脱毛症ですが、20年前まではこれが病気であるという概念も、治療可能だという認識もほぼありませんでした。その特徴としては、太くて健康な髪に混ざって、細くて短い毛の割合が増えていき、結果として、髪が薄くみえてしまう進行性の病気です。マイクロスコープでは、長さや太さが不均一な毛が見られ、肉眼では見えないくらい萎縮してしまったものも散見されます。

正常な毛周期とAGAの毛周期の違い

通常は成長期から始まり、退行期、休止期を経て毛が脱落して、2年から6年かけて次の毛周期を回ります。しかし、AGAになるとDHTの悪影響で,毛周期の短縮と毛の軟毛化が起きて、その結果肉眼で見える毛が減り、薄くみえてしまいます。


AGAの進行を判断するためには、ハミルトンノーウッド分類が有効です。
図を見て頂くと分かりますが、AGAの典型的なうす毛のパターンごとに分類されています。頭頂部が目立つ場合でもうす毛はハエギワから始まっていることと、後頭部の毛は保たれていることが重要な特徴です。

正常な毛周期とAGAの毛周期の違い
正常な毛周期とAGAの毛周期の違い

ハエギワの後退

この画像では、ハエギワの境界が不明瞭と言うAGAの典型的な所見が見られます。
同じハエギワは一つもありません。長井式植毛では、それぞれの患者さまに対して最適なアドバイスを行います。移植された髪が目立たないようにするため、個々の既存の生え方のパターンに合わせて、その方の顔と一致するような自然な仕上がりを目指します。

ハエギワの後退

女性型脱毛症

女性の脱毛症は遺伝の影響も示唆されていますが、まだ男性のAGAほど明確には分かっていません。進行する典型的な脱毛症はFAGAと呼ばれることもあり、おもに卵巣機能が低下する、閉経後や多のう胞性卵巣、急激なダイエットにおいてみられることがあります。AGAの場合と異なり、脱毛症の原因を的確に見極めて治療を行う必要があります。特に生理不順に伴う脱毛症の場合は、多のう胞性卵巣や卵巣機能不全の場合がありますので、婦人科での詳しい診察も有効です。 女性の進行型うす毛パターン分類は、まだAGAほど明確にはされていませんが、このルードウィッグ分類が進行型の評価に使われることがあります。女性の脱毛症の大きな特徴として、全体的に軟毛化が起きることが多い為初期は男性ほど目立ちません。大多数の方が、分け目のうす毛で気が付きます。

女性型脱毛症

二次性瘢痕性 (瘢痕) 脱毛症

外傷性脱毛、自動車事故、頭部の手術、火傷、フェイスリフトなどの美容整形手術などによる外傷が原因で、永久的な脱毛が起こる可能性があります。外傷の程度により永久脱毛の程度も異なります。感染性脱毛症で永久脱毛が起こることはほとんどありませんが、時に見られる、にきびによるケロイド (瘢痕) を形成しやすい患者さまに、長期にわたって感染している場合では起こり得ます。

二次性瘢痕性 (瘢痕) 脱毛症

牽引性脱毛症 (けんいん性脱毛症)

髪の長い人がポニーテールやアップヘアなど、髪の毛を引っ張るようなヘアスタイルを長い年月続けることにより、うす毛の原因となり得ます。頭皮マッサージなどで血行を促進することも有効ですが、けん引する髪形を出来るだけ長く続けないことが重要です。うす毛が目立つ場合は、植毛をすることが第一選択になります。

牽引性脱毛症 (けんいん性脱毛症)

円形脱毛症

自分を守るはずの免疫系が、自分自身の毛を敵とみなして攻撃する、自己免疫疾患です。円形の脱毛斑で発症して、頭だけでなく体毛まで抜けてしまう場合があります。痛みやかゆみ等の自覚症状に乏しいので、知らないうちに発症している場合がほとんどです。きっかけとしては、過度のストレス、不規則な生活などが考えられます。軽度の場合は自然治癒しますが、多発性の場合や繰り返す場合は皮膚科などの専門科で診断を受けて、出来るだけ早めに治療することが重要です。

円形脱毛症

びまん性脱毛症

男性型のような部分的に薄くなるのではなく、全体の毛が抜けて薄くなる症状です。主な原因としては「ストレス」「ダイエット」「老化」「過度のヘアケア」「経口避妊薬」などがあります。原因を取り除くことで改善する可能性が高いといわれています。

分娩後脱毛症

出産後、一時的に髪が抜ける症状です。女性ホルモンの働きが増加しヘアサイクル (毛周期) が変化することと、赤ちゃんに十分に栄養を与えるために起こるといわれています。一般的には半年から、授乳を終える頃の出産約1年後には自然回復してきますが、十分な改善が見られない場合や、その後うす毛が進行することがあります。

脂漏性脱毛症

皮脂の過剰分泌による脱毛症で、食生活やシャンプー剤、洗髪方法に問題があるとされています。放っておくと脂漏性皮膚炎 (脂漏性湿疹) を引き起こすため早目のケアが必要です。しかし実際に脱毛が起こることは稀です。

ひこう (粃糠) 性脱毛症

頭皮の環境が悪く、フケが多量に出る場合に起こる症状です。ライフスタイル全般の見直しが必要とされます。