長井式植毛で薄毛治療-ヘアー&スキンクリニック新宿

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診療内容

長井式植毛

薄毛と一般的な植毛について

当院では、薄毛治療に関する正しい最新の知見と技術について、中立の立場で、「医師としての意見」ではなく、「科学的な検証」を元にお伝えします。特に毛髪、植毛手術に関して、FUT、FUEだけでなくさまざまな方法、治療可能部位について可能な限り詳しくお伝えいたします。

薄毛の分類
薄毛に悩む人の数がとても増えています。それと共に薄毛の原因は様々です。
遺伝や外傷、アレルギー、ストレス等、それぞれの原因に合わせて適切な治療を出来るだけ早く行うことが、最大の治療効果を得られる事になります。
ここでは代表的な薄毛について簡単に説明します。

男性型脱毛症(AGA):男性において最も一般的な脱毛症ですが、20年前まではこれが病気であるという概念も治療可能だという認識もほぼありませんでした。 その特徴は太くて健康な髪に混ざって、細くて小さな毛の割合が増えていく。そのため髪が薄くみえていく進行性の病気です。
マイクロスコープでは、長さや太さが不均一な毛が見られ、肉眼では見えないくらい萎縮してしまったものも散見されます。(図1)


図1

正常な毛周期とAGAの毛周期の違い

通常は成長期から始まり、退行期、休止期を経て毛が脱落して、2年から6年かけて次の毛周期を回りますが、AGAになるとDHTの悪影響で,毛周期の短縮と毛の軟毛化が起きて、その結果肉眼で見える毛が減り、薄くみえてしまいます。

女性脱毛症

この10年で女性の脱毛症も話題になるようになってきました。その症状は男性型脱毛症と似ており細く、短く軟毛化した毛が、太い毛と混ざりだします。男性型脱毛症のように分類出来るような典型的な外観ではなく、脱毛症は後頭部も含めてすべての部位に起こり得ます。

その他の脱毛症

自己免疫疾患や膠原病などにより、継続して炎症が起こることで脱毛症が起こります。
その炎症の程度が強いと毛包構造が破壊され、永久的な脱毛につながる可能性があります。治療の主な目的は基礎となる疾患を同定して、炎症とその結果生じる症状を軽減することです。その中には、LLP、乾癬、CCCAなどがあります。

二次性瘢痕性(瘢痕)脱毛症

外傷性脱毛 自動車事故、頭部の手術、火傷、フェイスリフトなどの美容整形手術などによる外傷が原因で、永久的な脱毛が起こる可能性があります。外傷の程度により永久脱毛の程度も異なります。
感染性脱毛感染症で永久脱毛が起こることはほとんどありませんが、黒人に時に見られる、にきびによるケロイド(瘢痕)を形成しやすい患者に、長期にわたって感染している場合では起こり得ます。

一般的な植毛施術であるFUT(FUSS)とFUEについて

植毛(毛髪移植)とはAGAの影響を受けにくい後頭部の毛を採取して、薄毛の部位に移植を行うことです。採取にはFUEとFUT(FUSS)の2つの方法があります。
ここでは一般的な植毛について簡単に説明します。

FUEについて

移植株採取方法の一つで、直接1毛穴ごとにくりぬき採取する方法です。

原理は先端が尖ったパンチニードルという機材を使い、

① 人力でくりぬくマニュアルパンチ法
② モーターで回転させてくりぬくモーター付きFUE法
③ ロボットがこれを行うロボットサポートFUE法

の3つがありますが、現在は②のモーター付きFUEが主流です。

採取するパンチにはいくつかの種類があり、初期においては先端が鋭利に尖ったシャープパンチと、先端が鈍なブルントパンチの2つがメインでした。理論的には鋭利であればあるほど皮膚切開は容易だが、毛根も切断してしまう可能性があがります。皮膚が柔らかい西洋人にはシャープパンチが、アジア人や黒人にはブルントパンチが適応と考えられていましたが、実際の現場ではシャープパンチが主流となりました。

その後で毛根切断を行わないように工夫したハイブリッドパンチや、 のこぎり状のserrated パンチが開発されました。


  • シャープパンチ

  • ハイブリッドパンチ

  • serratedパンチ

FUEの一番のメリットは丸いパンチで採取するため、線状のキズが出来ないことで、その他にも切開をしないため、縫合もせず抜糸も必要ないところです。新しく植える毛穴がホールスリットや、大きめのスリットなどの場合、株分けも不要な場合があります。それと術者が外科的な手技に慣れていなくても、気軽にはじめられるということもメリットです。


デメリットは、技術の習熟に時間がかかるということです。パンチでくりぬくという動作自体は簡単ですが、毛根切断を起こさないように確実に採取するということは別のことになります。そのため安定した毛根採取率を得られるようになるために、修練と一定の時間がかかります。

又無秩序に採取を行うと過剰採取した後頭部の頭皮が透けて見えることもあり、 一度これを作ってしまうと修正は困難となります。


FUT(FUSS)について

FUTはfollicular unit transplantation,この元々の意味は毛包単位移植となり、植毛手術全般を指します。1990年頃から行われてきた伝統的な方法です。
しかし実際はドナー部皮膚を一部切りとり採取するFUSSのことをFUTと表記されている場合が多く見られます。
ここでは混乱を避けるために、あえてFUT(FUSS)と表現します。

FUT(FUSS)法は、ドナー毛を後頭部の皮膚ごと採取する方法です。
一般的に「切る手術」と言われていますが、切った部位は縫合を行い、通常2週間後に抜糸を行います。FUTのメリットは、ある程度の長さの髪の毛が周囲に生えていれば、ドナー採取部位はその髪の毛で隠れます。
そのため術後から採取部が目立つことはないといえます。

メリットはこの手技に慣れていれば、比較的簡単に一定のグラフト数を採取できることと、後頭部の可動性がある程度あれば生涯において3回、4回でも繰り返して採取ができることです。

デメリットは後頭部に線状の傷が出来てしまう可能性があることです。特に有毛部に傷ができた場合、毛が生えていないだけでなくその傷の部位は瘢痕といって、白く光る感じになり、正常有毛部皮膚とは見た目のコントラストができてしまうことです。
そのためある程度短い髪型にしたい場合にも制限ができてしまうことがあります。

それから皮膚の下の毛の向きには多くのバリエーションがあり、ある一定以上の割合で毛根切断が起きることです。 その他には後頭部皮膚のツッパリ感が起きる場合もあります。約1.2cmから1.5cm程の幅(高さ)で皮膚を採取した後を引き寄せながら縫い合わせるわけですから、その感覚は起こりえます。しかしこれは時間と共に薄れていくので、そこまで心配はいらないと思われます。

術前診断

長井式植毛はどんな方法か?

師匠のロンシャピローから教えてもらったものを元にして作り上げた、独自の方法で、2017年に登録商標も取得しています。
正確で繊細な計算と手技をつきつめて、安定した結果を出します

1.正確な術前診断

術前に手術の適応があるか否かの診断を確実に行います。
一般的な男性型脱毛症や女性型脱毛症であれば手術の適応となりますが、円形脱毛症や膠原病などの自己免疫性疾患に伴う、炎症性脱毛症に手術を行うと、炎症が更に強まり更に脱毛が悪化する可能性もあり、この判断を誤ってはなりません。そのために詳しい病気の聴取やマイクロスコープによる脱毛部の診断を正確に行うことは必須と考えています。


  • AGAによる境界不明瞭なハエギワ

  • マイクロスコープ診察

  • AGAの典型的な所見:
    細い毛、太い毛、長い毛、短い毛が混在している

移植株数の算出と移植毛の採取

2.適切な移植株数の算出

移植部のサイズに合わせて適切な移植株数を決めます。
一般的な毛穴の数は、1cm2あたり50から80毛穴になりますが、最も効率がよく皮膚のダメージも少なく、生着もしやすい密度とされている、1cm2あたり30毛穴を作成します。全ての症例で移植部位の面積を計算して、直接患者さん本人にも鏡で確認してもらいます。

例えば移植部面積が32cm2であれば
32cm2×30毛穴/cm2=960毛穴 960グラフトが必要となります。

3. 均一な密度で移植毛を採取します

後頭部の採取部頭皮が透けることを防ぎます。FUEで採取を行う場合、既存の髪の毛の密度の最高25%までの採取であれば、採取部位が透けて見えることは少ないとされています。これに加えて均等に採取することも重要です。

その為、全例 後頭部採取部位に1cm2のマス目を5個書き、平均の密度を計算して、その25%を上限に採取するようにします。更に2㎝×3㎝のマス目を採取グラフト数に併せて書き、ここから均一に採取することで、頭皮が透けないようにしています。FUT(FUSS)採取法においても、移植グラフトの採取部の平均の密度を計算することで、採取部の面積を正確に決めることが重要です。

詳細な長井式FUEについて、ドナー採取部位の決定

AGAの影響を受けにくいとされている後頭部耳介から2cm上を上限に採取可能な部位を確認します。

採取部位の密度測定

次に採取部位に1cm2のマス目を5個書き、それぞれのマス目の毛穴の密度の計測を行い、平均の密度を計算します。

平均密度の25%を上限に採取可能な株数を算出

移植株の過剰採取を行うと後頭部がすけて見えてしまいます。


過剰採取の術後画像です

この密度の25%を上限にFUE採取を行えば、過剰採取になりにくいとされています。

採取部位面積の決定

次に採取目標グラフト数をこの採取可能密度で割れば、採取可能面積がわかります。

マス目の作成

この面積に合わせて2cm×3cmのマス目を作成して、例えば後頭部の密度が平均で62FU/cm2だとすると62FU/cm2×0.25=15.5FU/cm²
採取目標グラフト数が、
1600グラフト(FU)とすると、採取面積は1600FU÷15.5FU/cm²=103.2cm2となります。

マス目は6cm2なので103.2cm2÷+6cm2=17.2マス目≒18マス目からの採取となります。

採取部位頭皮の状態のチェック

マイクロスコープで1本毛、2本毛、3本毛、FF(家族毛包)の分布を確認する。
FFが多い場合は、FFの中には4から7本の毛球が入っているため、毛根切断を起こす可能性が高くなるため、できるだけこれを避けて採取する。


赤丸はFFで2つの毛穴が含まれています

次に頭皮の可動性を上下、左右に関して計測します。

可動性が高いということは、頭皮が柔らかいという事につながり、採取しやすい可能性が高まります。

逆に頭皮の可動性が低ければそれだけ組織が硬いことが想像され、毛球と毛球下組織との結びつきが強い可能性が高くなります。
そうするとFUEパンチの回転数をより高く変更したり、頭皮に対してより深くパンチを挿入したりする必要があり、その結果毛根切断が増える可能性も出てきます。

これらを元にFUEを行います。
基本的に左側下端のマス目から進めていきますが、まず10パンチしたら必ず株を引き抜いて、毛根切断の有無と株のクオリティを確認します。


切断のない2本毛

この時点で問題なければ、採取を進めますが、新しいマス目に移動するたびに定期的な採取株のチェックを続けます。
ここで採取に関して微調節が必要な場合は、随時行っていきますが、それでもうまくいかない場合はFUEデバィスを変更します。
その場合はパンチニードルを切れ味はいいが切断が起きやすいシャープパンチから、serrated パンチに変えたり、それでもうまくいかない時はパンチを回転ではなく、時計周りと反時計回りに発振させて採取を行うことができるシステムに変えたりして対応を行います。

採取する株の選択をする場合、頭皮の密度が均等に保たれることが一番ですが、できるだけ2本毛をメインに採取します。3本毛以上の株は毛根切断の確率が高くなりますし、それをメインで採取すると頭皮の密度が想像以上にさがってしまうからです。

2本毛でも皮下でお互いの毛球が離れているsplayは選択しないことが切断率を軽減する為に必要です。


  • 1mm以上毛球の距離

この様に明らかに2本が離れて見えるものは皮下でも分かれている可能性高いため、採取は慎重に行います。

必要な採取数を確実に採取していくために、1グリッド目の毛根採取率を出し、正確な採取ができているかを確認して、同時にパンチの数を計算していく。

長井は両手を使い、左側と右側の両方からFUE採取と引き抜きを同時進行で行います。

FUT(FUSS)に関してより詳しく知りたい為の方に、私がイタリアの学会で2007年に発表した内容と共に説明します。
後頭部の頭皮を部分的に切除して、そこに含まれる髪の毛を移植株として使う方法です。

その際に第一に大切なことは後頭部の状態を確認することです。
その項目は

  • 後頭部柔らかさ→硬いと傷になりやすい
  • 後頭隆起の形→でっぱり過ぎていると過度の張力がかかる
  • 後頭動脈の走行→位置を知り切断を避けたい
  • 襟足の高さ→襟足が高いと下の方からの皮膚採取に制限がある
  • 後頭部の手術やケガの有無→瘢痕化のリスクとなる

この後で採取部位を決めますが、安全なのは耳介上縁から2cmまでの部位とされていて、ここには後頭隆起があるため、

採取デザインの候補は、

  • 後頭隆起より上方
  • 後頭隆起直上
  • 後頭隆起より下方

の3か所です。3.1.2の順番で採取に適しています。

複数回のFUSSを行う場合に毎回同じところを切ると、その部位が瘢痕化する可能性が出てくるので、1回目は左側に寄せて、2回目は右側に寄せて、3回目は又左側に寄せて採取します。この工夫で切除線が重なることをできるだけ避けて瘢痕を作りにくくします。

採取頭皮の面積は、頭皮の1cm3にある毛穴の密度を1か所計測して、採取予定株数を元に計算します。

採取のデザインは一般的な紡錘形ではなく、三日月型にします。紡錘形では正中と両端では上下切開の距離が同じではないため、過剰な緊張がかかるとやはり瘢痕のリスクがあるからです。


右側にオフセットした三日月型デザイン

髪の毛の生えている角度は、生えている位置が1cm離れるだけでもまるで異なります。
その為、1回で切開を行うと毛根切断の可能性があがります。


  • 1cm離れただけで変わる毛の生え方

  • 通常の切開では毛根切断が起こる

  • 皮膚の上と皮下で異る毛の生え方

ヘアートランスプランテーション第5版のチャプター9C2にも掲載されていますが、長井式植毛では2段階切開法を行います。


1mmの切開    毛球を分離しながら切開

まず最初の切開では頭皮上に見えている毛の切断を避けるように、皮膚表面から1mm程度の深さで丁寧に行います。
次に切開の左端から頭皮を引き離すように引っ張りながら、毛球がみえる深さまで2段階目の切開を進めて、毛球の全貌が見えたところから皮膚を剥ぐように採取します。
この作業を行うことで毛根採取率はほぼ全例99%以上となります。

1段階目の切開のラインは直線ではなく、毛根を切断しないために、微細なジグザグラインになっています。

更に瘢痕を防ぐため、2段階縫合を行います。
まず張力に最も強い帽状腱膜縫合を行います。

その際に使う糸はPDS2といい、2ヶ月ほどの間、縫合部位にかかる張力の50%を受け持ってくれます。次に変形マットレス縫合を行います。

これは最も血液循環が悪く張力も強くかかる皮膚断端を保護する縫合です。とても面倒なのですが、その代わり効果は絶大だと思います。全ての工程を丁寧に行い極力無駄な出血をさせないため、電気メスでの焼灼も最低限で行います。結果的に張力軽減と循環の確保が有効だと考えています。

デザイン

4.個々の薄毛の程度と既存毛の生え方に合わせた、オーダーメイドの移植部位のデザイン

植毛の結果がかっこよく見える事以上に、将来を見据えて自然に見えるデザインを行います。AGA男性型脱毛症の特徴は、ハエギワから薄毛が始まり、やがてその境界線が不明瞭になってしまうことます。そうすると顔と有毛部の境界線が不明瞭になってしまい、ぼやけた印象に見えてしまいがちです。


顔の四隅を「がくぶち」と仮定すると、上の「がくぶち」がなくなってしまいます。これがぼやけた印象の理由となります。
これをがくぶち効果といいます。「がくぶち」さえ再生されれば、顔の印象は劇的に変わります。


  • ぼやけたハエギワ

  • 境界線が明瞭なハエギワ

そのためハエギワを低くする事よりも、その境界を明瞭にすることが、より重要となります。われわれはこの大原則に則りデザインを行います。

両眉毛の上縁を結んだラインからハエギワの正中までの距離を計測して、これが正常範囲といわれる7cmから10cmの間であれば、最大でも1cm以上は下げないようにします。

植毛の教科書においてもハエギワを下げすぎると、将来薄毛が進行した際に、移植毛の上に脱毛部位が出来るというひどい結果になるため、これは避けるべきとされています。

これはよくない例の画像

この画像の移植毛で作られたハエギワの高さは、眉毛の高さから5.5cmしかなく、過度に低い為、このような結果を生み、修復は非常に困難となる。又、M字と言われるハエギワの左右端の頂点に関しても、角度をやや鈍角に修正をすることがあっても、完全に丸くすることはありません。もしこれを丸くしてしまうと女性のハエギワになってしまい、とても不自然だからです。これに加えて側頭部も薄毛が進んでいる場合があります。これが進めばやはりハエギワ左右両端が広がって見えます。

そのためここに移植毛の為の毛穴120個程度を追加します。 これだけで又、劇的に外観が変わり、この部位の薄毛が進行しても、ハエギワ両端の角度はほぼ変わらなくなります。

毛穴の作成と株分け

5. 微細なマイクロブレードで作る線状の毛穴


移植直後のハエギワ

移植株の大きさに正確に合わせた毛穴を作成します。
移植株の再生着にとって、移植直後からの栄養の十分な供給がとても重要です。

しかし最低48時間以上経ってからでないと、新しい血管は再建されはじめません。その為血行が再建されるまでの間の栄養は、血液の中の血漿という成分から受けとります。これを少しでも効率よく受け取るためには、新しい毛穴の内壁に移植株がぴったりとフィットしていることがとても重要です。

これをできる限り可能にするためにマイクロブレードを使用します。


  • 0.8mmと0.9mm幅のマイクロブレード

  • 横幅が約0.1mmの0.8mm幅のブレード

0.8mm×0.1mmや0.9mm×0.1mmといった肉眼では見えない程の微細な線状の毛穴を作成するのです。


0.8mmと0.9mmの線状毛穴

一般的な植毛で作られる、丸い毛穴の最小の直径が0.6mmと言われていますが、これと0.8mm×0.1mmの線状の毛穴の大きさ(面積)を比べても、丸い毛穴の方が約3倍も大きいことがわかります。この大きな面積で丸くくり抜くことで、頭皮に凸凹ができる可能性が高くなります。

しかし線状の毛穴は毛を植えてしまえば、毛穴自体が分からなくなり、カサブタのできる可能性もとても低くなり、術後の経過自体も、患者さんにとってより過ごしやすくなります。

6.3D実体顕微鏡を用いて採取した株を均一なサイズの移植株に株分け


黒丸は1本毛、白丸は2本毛

0.8mm、0.9mmの幅の線状の毛穴の大きさに正確に合わせる為、採取株も1本毛は0.8mm、2本毛は0.9mmとそれぞれを均等な大きさにします。


ブレードの移植株

この大きさを合わせることで、新しい毛穴にぴったりとフィットするようになり、血漿成分からの栄養も得られやすくなることで生着率の向上も期待できます。


かさぶたがほとんど見られない

これに加えて出血も抑えられるために、カサブタもできにくくなります。 株分けを行う前のFUE採取株では、マイクロブレードの大きさに合いません。

もしホールスリットであればここまで面倒な株分けは必要ありませんが、術直後から外観はとても異なります。

そこまでしてでも美しい結果を求めます。

株の移植

0.8mmや0.9mm径のブレードで開けられた微細なラインスリットに対する移植は、非常に正確で精密な技術が必要です。その毛穴の表面積は0.8mm×0.1mm=0.08mm²の大きさしかありません。ここに挿入する移植株の断面の方が大きい場合がほとんどです。この新しい毛穴に移植するには、頭皮に開けられた毛穴の角度、向きを正確に見極めて、毛球を壊さないようにセッシでこれを丁寧に持ち確実に植えなければなりません。しかも移植毛を1株だけ植えればよいわけなどなく、移植に必要な株数を確実に植えなければならないため、常に安定した持久力も必要になります。これに加えて迅速に行う事も必要になります。

しかしラインスリットへの移植は苦難の道のりだけではなく、その移植が進むにつれて、植えれば植えるほどまるで元々そこに生えていたかのような姿になっていきます。それを自分で行いながら、自分が一番最初に味わえるという点では、まさに晴れ舞台のような工程だと思って喜々として行っています。


左右の手で行うFUE手術

7. 全ての工程を長井が行う。両手で行う。

ラインスリットを作成しての植毛手術で、全ての工程を行う医師は非常にまれです。植毛手術の工程は、移植毛の採取、移植部へ毛穴の作成、株分け、それと実際の移植と大きく分けて4工程になります。

この中で実際に医師が行う工程は、移植毛の採取、移植部へ毛穴の作成の2工程のみです。あとは専任の株分けスタッフと移植スタッフが行います。これが標準ですので悪いとは申しません。しかし株分けすることで今回の株の状態がすぐわかりますし、自分で作成した毛穴に自分で移植することですべての工程を完結することができます。この感覚は自分で植物の種を植えて、土を整えて肥料をあげて実った果実を収穫する感覚にも似ています。何より自分で作った毛穴だからこそ、だれよりも正確に速く植えることができるのです。

8.優れた美しく毛穴を作るための秘訣

新しい毛穴を作るときに最も気をつかうことの一つが、自然に見えることです。
自然に見える為にはそこに生えている毛穴を真似て、新しい毛穴を作ります。

この時によく言われるのが、毛の角度、毛の流れを再現するということですが、長井式ではこれに加えて毛の向きと毛質も考慮に入れます。これについての詳細は企業秘密ですが、例えば毛の流れや角度を再現したくても、移植株よりも大きな毛穴であれば、中でぐらぐらして、角度も流れも正確には再現できません。
この点でもラインスリットが優れているのです。

9.水平でも垂直でもない長井式のラインスリット切断面

植毛を行う際のラインスリットの断面は、縦の断面か、横の断面か、よく議論されます。しかし私の切断面はどちらでもありません。生えている毛に合わせるからです。これが自然な美しさの秘訣です。

男性型脱毛症に対して我々が行える治療

medications ( finasteride , Minoxidil )
内科的治療 (フィナステリドとミノキシジル)

フィナステリド
フィナステリドは男性型脱毛症の原因であるDHTの産生を抑えることで、薄毛の進行を抑えます。その結果細く短くなった毛を再度太く長くしてくれることで、外観の改善も期待できます。特に進行性の脱毛症であるAGAにおいては、進行させないという点でもフィナステリドは第一選択の薬と考えます。ただし現段階では処方を辞めてしまうと、再度進行が起こることはほぼ必発のため、継続することが重要です。

ミノキシジル
ミノキシジルは元は血圧を下げる薬として開発されました。しかし副作用として体毛が増える事から、薄毛治療に使われるようになりました。効果としては毛包に直接作用し、細胞の増殖やタンパク質の合成を促進することで、細く軟毛化した毛髪を太い毛に成長させます。短縮していたヘアサイクルが改善すると、細く短くなっていた毛包が更に太く長く成長することが期待できます。ただし男性型脱毛症においては、フィナステリドとの併用が効果的と考えます。

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